Domaine Les Deux Terres(ドメーヌ・レ・ドゥー・テール)
Domaine Les Deux Terres は、フランス南東部アルデッシュに拠点を置くワイナリーで、ヴィンセント・ファルジェとマニュエル・キュナンの二人によって設立されました。名前の “Deux Terres(二つの土地)” は、それぞれ異なる土壌・区画を所有する二人が畑を持ち寄り、ひとつのドメーヌとしてワイン造りを行うスタイルを表しています。彼らは自然な栽培と醸造を重視し、畑では化学肥料や除草剤を用いないアプローチが採られています。
ワイナリーが位置するアルデッシュは、ローヌ地方の中でも多様な地形と土壌を持つエリアで、石灰質や粘土質、砂質などの変化に富む土地が特徴です。丘陵地帯が広がり、乾燥した気候と十分な日照がブドウの成熟を助ける環境にあります。公式情報では細かな土壌分析の記載はありませんが、彼らが所有する二つの畑は異なる構成を持ち、それぞれのテロワールがワインに違った個性を与えることが確認されています。
栽培される品種は、グルナッシュやシラーを中心とした南ローヌ系の赤ワイン用品種に加え、地域に適した白ブドウ品種も手がけています。収穫は手摘みで行われ、醸造では自然酵母による発酵を採用し、酸化防止剤の使用も必要最小限に抑えるなど、自然派としての姿勢が明確です。商品ラインナップには、区画や畑ごとの個性にフォーカスしたキュヴェが展開されており、造り手の意図が丁寧に反映されています。
味わいの印象としては、赤ワインは果実味が豊かでありながら軽やかさもあり、フレッシュな酸とほどよいタンニンが調和しています。白ワインは、土地由来のミネラル感と柔らかさが感じられ、ナチュラルな造りによるピュアな果実味が印象に残ります。どのワインも畑の個性が素直に表れた、自然で親しみやすいスタイルだと感じられます。