Karim Vionnet(カリーム・ヴィオネ)

Karim Vionnet(カリーム・ヴィオネ)は、2006年に自身のドメーヌを設立したボージョレの若手生産者です。ミッシェル・ギニエやガイ・ブルトンら自然派の系譜に連なる人物として知られ、設立当初からビオロジックな栽培とナチュラル志向の醸造を実践しています。自社の畑では化学肥料や除草剤を使用せず、ブドウ本来の健全性を重視した栽培が行われています。

ワイナリーが位置するボージョレ地域は、花崗岩質の土壌が広がり、特にガメイに適した産地として知られています。標高差のある丘陵地帯が多く、ブドウが適度な日照と冷涼さを得られる環境にあります。こうした地理的条件が、軽やかさと果実味を併せ持つボージョレらしいワインの形成につながっています。

カリーム・ヴィオネは、主にガメイを使用してワインを造り、収穫は手摘みで行われます。醸造では自然酵母を用い、発酵・熟成中の介入を極力抑える姿勢が特徴です。また、必要最小限の亜硫酸添加、または無添加で仕上げるワインも多く、ナチュラルワインとしての個性が明確に表れています。代表的なキュヴェには「Vin de Kav」「Du Beur dans les Pinards」などが挙げられます。

味わいの印象としては、赤い果実を思わせる瑞々しさと軽快な口当たりが特徴で、揮発的ではない伸びやかな酸がバランスを支えている印象があります。ガメイの果実味が素直に表れるスタイルで、飲み心地のよさと心地よい余韻が感じられます。

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