Weingut Pittnauer(ピットナウアー)

Weingut Pittnauer(ピットナウアー)は、オーストリア・ブルゲンラント州ゴルス村(Gols)を拠点とするワイナリーで、家族経営として長年にわたりブドウ栽培とワイン造りを行ってきました。現在は Gerhard Pittnauer と Brigitte Pittnauer が中心となって運営し、地域で伝統的に栽培されてきた品種を軸に、丁寧な畑仕事と醸造が行われています。栽培では有機農法が採用され、公式にオーガニック認証を取得しています。

ワイナリーが位置するノイジードラーゼー地域は、浅い湖を中心に温暖で乾燥した気候を持ち、ワイン用ブドウの成熟に適した環境です。畑は主に砂質土壌やローム質土壌で構成され、日照と温暖な気候が果実の熟度を高め、赤ワインに豊かな果実味と丸みを与える条件を備えています。湖からの影響で昼夜の温度差が穏やかとなる点も、この地域特有の特徴です。

栽培される主要品種には、ツヴァイゲルト、ブラウフレンキッシュ、セント・ラウレントなどの地場品種があり、白ブドウではグリューナー・ヴェルトリーナーやシャルドネも手がけています。醸造は自然酵母による発酵が基本で、過度な介入を行わず、木樽・ステンレス・アンフォラなど複数の容器を使い分けながらワインが仕立てられています。キュヴェやスタイルごとに熟成方法が異なり、品種の個性を引き出す設計がなされています。

ワインの印象としては、赤ワインは熟した果実味と柔らかな質感があり、土地由来の温かみを感じるバランスが特徴的です。白ワインやロゼは清涼感とほどよい厚みを併せ持ち、品種の特徴が素直に表れます。いずれのワインも、有機栽培と丁寧な醸造によるピュアな果実味とまとまりの良さが感じられるスタイルです。

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